困ったときのバカラック頼み。Dionneお得意のバカラック・クラシックカバーです。
実績のあるカバーでもう一儲け。若手も使って歌いなれた曲もリフレッシュというところでしょうか。曲リストを見ていただければわかるように、かなり豪華なメンバーとのデュエットとなっています。選曲もバカラック初級編といった有名どころ、かつ聞きやすい軽い今風のアレンジで、企画的にかなり売りに出たという感じがします。
正直、M1を聞いた時Gloriaの鋭い声がDionneのハスキーな声とあまり相性が良くない気がして、不安が胸をよぎりました。若手を起用した結果、自身の老け具合を強調してしまわないかと。実際、歌唱力も声量もかなり落ちており、苦しそうな搾り出し度、いがらっぽさ度120%UPです。
しかしデュエットすることにより、Dionne自身もインスパイヤされるところがあったのでしょう。MyaとのM3はお互いの個性と欠点を補いつつ、なかなかの相性で良い出来です。意外にもOlivia Newton-JohnとのM10が可愛く出来上がっていたり、M12にいたっては
Angie Stone, Chante Moore, Deborah Cox, Da Bratって通常じゃ考えられないメンバーで、これまたそれぞれが自分の役割を果たしつつ、曲としての完成度を上げています。
全編を通して聞いてみると、「デュエット」としてお互いが絡み合っている曲はおもしろい出来になっていますが、自分のパートを歌っているだけの曲は、ただそれだけ。CyndiとのM3なんか、お互いが盛り上がってきた良いところでF.O.してしまうし、GladysとのM4ももっとおもしろく出来るはずなのですが、Gladysの「Gladysっぽさ」だけが後に残り、「あれ?Dionneは?」って感じです。
で、今回は女性編なので男性編も出るんでしょうかね。まぁ商売上手。
1 Walk On By / Dionne Warwick Gloria Estefan
2 Message To Michael / Dionne Warwick Cyndi Lauper
3 Close To You / Dionne Warwick Mya
4 I'll Never Love This Way Again -/ Dionne Warwick Gladys Knight
5 Raindrops Keep Fallin' On My Head / Dionne Warwick Kelis
6 Deja Vu
7 I Say A Little Prayer / Dionne Warwick Reba Mcentire
8 Anyone Who Had A Heart / Dionne Warwick Wynonna Judd
9 Then Came You / Dionne Warwick Lisa Tucker
10 Wishin' And Hopin' / Dionne Warwick Olivia Newton-John
11 Love Will Find A Way / Dionne Warwick Cheyenne Elliott
12 The Windows Of The World / Dionne Warwick Angie Stone Chante Moore Deborah Cox Da Brat
13 Do You Know The Way To San Jose / Dionne Warwick Celia Cruz